ちょっと待って! 銀行から勧められた投資信託を買う前に!
お金の設計事務所・創現舎 眞田茂樹です。
「取引銀行から投資信託を勧められられたんだけど、儲かりますか?」
セカンド・オピニオンを求めに私のところへ相談に来て下さる方が、最近、特に多くなりました。
そんな方にお応えする、今回のブログです。
みなさん、銀行員から渡された投資信託のパンフレットを何冊か持参されてきます。
どれもキレイに製本され、将来の利益を連想させる写真やキャッチコピーが載っています。
でも、私が見るのは最後の1ページだけ・・。
そこを見て、お答えするのは
「やめておいた方がいいですよ。」・・・です。
全て・・というわけではないですが、90%以上は、そう答えます。
最後の1ページに乗っているもの・・
それは「買付手数料」と「信託報酬」です。
「買付手数料」とは、その投資信託を買うときに銀行に払う手数料のことです。
これが多くの場合3~4%です。
つまり、10万円の投資信託を買えば、(例えば4%の手数料として)いきなり9万6000円からのスタートとなるわけです。
そして、支払った手数料の4000円は、その投資の運用によって、取り返さなければならないわけです。
せっかく投資を始めたのに、いきなりマイナスからのスタートです。
たかが4%・・・と思われている方もいるでしょう。
でも、今の普通預金の金利0.001%、定期預金でも0.01%・・
運用が芳しくなかった場合、取り返すのに何年かかるでしょう。
そして、同じ内容の投資信託をネット系の証券会社で買えば、買付手数料タダ・・つまり0円で買えるものが多いんです!
そして、信託報酬。
これは、その投資信託の運用手数料・・
ですので、その投資信託を保有しているかぎり、永遠にかかる手数料です。
これが、私の見た銀行の投資信託の多くは投資した金額に対して1.5~2.5%が多いです。
仮に信託報酬2%として、毎年5%の利益がでる投資信託であれば、
信託報酬を引かれると3%になってしまう、ということです。
実際のお金で見ると・・
100万円投資して運用利益が5%とすると5万円が利益となります。
ところが信託報酬(2%)を引かれると3%、つまり、3万円になってしまいます。
1年で2万円の手数料がかかるわけですから、10年で20万円、20年で40万円になります!
(実際は複利運用されるので、手数料は更に多くかかります。)
これが前出のネット系の証券会社であれば信託報酬は0.1~0.5%、つまり約1/10で済むわけです。
会社の経営であれ、家計であれ、投資であれ、
「コストはできるだけ少なく」が鉄則です。
「買付手数料」と「信託報酬」
投資信託を買う前に、真っ先にチェックしてください。

因みに・・
これを皆さんに売ろうとする銀行側の立場に立つと・・
この低金利下、融資だけでは、なかなか銀行の収益はあがりません。
ですので、投資信託の「買付手数料」で収益を補完している・・
・・というのが正直なところです。
決して、悪意をもって皆さんに手数料の高い投資信託を売りつけているわけではありません。
(・・・と思いたい。)
彼らは、「融資」の専門家であって、「投資」の専門家ではないのです・・・。
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